2019年3月15日金曜日

経営者を続けることが生きがい

こんにちは(^O^)/
2019年3月13日の日経新聞に「不要な土地・建物 国に寄付」という記事が掲載されていました。
記事によれば、財務省は個人が不要になった土地・建物を国に寄付できる新制度をつくる検討に入ったそうです。
全国各地で相続放棄される土地が増えいることを踏まえ、条件を満たす土地に物件については寄付を受け入れ、他の活用を探るようです。
土地の相続放棄が増えているのは、少子化が要因の一つとのこと。相続放棄までいかなくとも、相続で引き継いだ土地建物を活用することもできず、売ろうと思っても売れず固定資産税などの負担だけがかかっているというケースも多いはずです。
国に寄付ができれば、固定資産税などのマイナスだけだった負動産を切り離すことができます。
所有者の負担、物件の適正利用、安全確保、外国人の不動産取得規制の観点などから早期の検討を期待したいものですね。


さて、巷では、中小企業の廃業が問題になり、事業承継が注目されています。
税制も事業承継税制の特例を用意し、中小企業の事業承継を後押ししようとしています。
このようななか、興味深い記事を見つけました。

2019年3月11日号の納税通信に「中小企業社長の意識調査 承継準備に着手は2割どまり」という記事が掲載されていました。
記事によれば、50代以上の中小企業経営者で、事業承継の準備に実際に着手している割合は5人に1人にとどまることが、エヌエヌ生命の調査で分かったそうです。調査は、50歳以上で、5人以上300人未満の従業員を雇用する経営者2,297人を対象におこなったものだそうです。

この調査によれば、事業承継計画について「すでに準備をしている」と答えた社長は19.1%にとどまり、「考えてはいるが準備はしていない」が最も多い24.6%、「後継者がいないので考えられない」が22.6%と、多くの中小企業では承継計画にとりかかっていないことが明らかになったとのこと。
事業承継によって自身が経営者となった1,041人に承継時の状況を聞くと、円滑な承継を経ても、実際に事業を動かしてみると運転資金や借入金返済などで何らかの苦労に見舞われたそうです。

現在の会社の状況について、経営化だとして最も挙がったのは「人材の確保・育成」の49.2%だったそうです。人手不足が中小企業の経営に深刻な影響をもたらしている実情が現れています。

2025年に自身が何をしているかという質問に対し、半数以上の54.1%が「現状のまま、経営者を続けている」と答え、その理由として最も多かったのが「経営者を続けていくことが生きがいだから」(42.2%)という答えだったのだそうです。

記事では、中小企業の事業承継が語られる際には後継者不足や税負担の重さからくる対策の遅れが指摘されることが多いが、現役経営者からすれば、できるだけ長く自分が経営をしていたいという気持ちが強くあり、それゆえ承継準備にとりかからない部分もあるのかもしれないと締めています

自分が経営者を続けていたいと思っているのであれば、事業承継は進むわけがないですよね。

2019年3月15日の日経新聞に「事業承継支援へ300億円ファンド」という記事が掲載されていました。
記事によれば、みずほキャピタルパートナーズは、3月15日に300億円の企業買収ファンドの資金調達を完了するそうです。
新ファンドは5年程度かけて約10社に投資し、投資案件の中でも、大株主である創業者から現経営陣が株式を買い取って独立するMBOに力をいれるのだとか。

自分が経営者を続けていたい経営者が気が済むまで引っ張って、ある日リタイアを考えると、出口は、M&Aやファンドの力を借りたMBOなどが多くなるのかも知れませんね。

2019年3月8日金曜日

小規模宅地等の特例の適用判断は慎重に

こんにちは(^O^)/
2019年3月8日の日経新聞に「オフィス空室率1.78%に低下」という記事が掲載されていました。

記事によれば、都心5区の2月の空室率は1.78%で、前月比0.04ポイントの低下。低下は7カ月連続だそうで、2002年1月以来の最低を更新したそうです。
新築ビルが軒並み入居企業を決めた状態で竣工したほか、既存ビルでも後継テナントが決まったとのこと。

平均募集賃料は1坪当たり21,101円で、前月比0.43%上昇。上昇は63カ月連続だそうで、ビルオーナーは賃料設定でより強気になってきているのだとか。
物件上昇に賃料上昇がついてきたということでしょうか。
景気のピークアウトが懸念されていますが、一段の賃料上昇を期待したいところです。


さて、先日、お客様の相続税申告書を拝見しました。
相続財産には、広大な敷地のご自宅と、小規模な収益物件がありました。
配偶者が自宅を相続し、ご自宅の敷地の一部について小規模宅地等の特例を適用し、ご自宅土地の評価を圧縮していました。

小規模な収益物件の評価を見てみると、地積はかなり小さいものの、正面路線価はご自宅の数倍の路線価です。
試算してみたところ、小規模な収益物件とご自宅を小規模宅地等の特例の対象として併用したほうが、より大きな圧縮効果を得ることができ、相続税が軽減されるという結果が得られました。
ですが、更正の請求は行うことができず、還付も受けられないという結論に至りました。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか。
今回の案件での要因は以下の二点。

一つ目は、相続税申告を担当した税理士が、小規模宅地等の特例について宅地等の利用区分をまたいで併用できることを知らなかったことです。
今回であれば、特定居住用宅地等と貸付事業用宅地等について小規模宅地等の特例を併用適用でき、限度面積の範囲内で減額高を最大化させることができました。
相続申告を担当した税理士はこれを知らず、どれか一つの宅地等の利用区分で小規模宅地等の特例を適用すれば、他の利用区分で併用できないと考えていたようです。

二つ目は、相続税申告後に気が付いてしまったことです。
小規模宅地等の特例は、適用する土地を納税者が有利選択できます。
納税者に選択権を与える代わりに、当初申告におけるその宅地に係る小規模宅地等の特例の適用について何らかの瑕疵がない場合には、その後、その適用対象宅地の選択換えをすることは許されないこととされているのです。

残念ですが、お客様は更正の請求を諦めました。

小規模宅地等の特例の適用は、どの宅地に適用するかで相続税額が変わります。
全体の相続税額だけを見れば、圧縮効果が高い宅地から順番に選択すれば良いということになります。
しかし、ここに「誰」が相続した「どの宅地」という観点が入ってきます。そうなると相続人の間で合意形成ができない場合が出てきます。この特例は、適用を受ける人だけが得をする優遇税制なのです。

小規模宅地等の特例のメリットを最大化させるためには、複数のシミュレーションや事前の合意形成など慎重な判断や準備が必要です。
後からやり直しは効かないとなれば、なおさらですね。

2019年2月19日火曜日

生命保険税務の行方

こんにちは(^O^)/
2019年2月18日の日経新聞に「2019年版日本における『働きがいのある会社』ランキング145社」という、これは記事広告でしょうか?が掲載されていました。
WEBサイトでもランキングを確認できます。
https://hatarakigai.info/ranking/japan/2019.html

大規模部門ランキングの第1位は「セールスフォース・ドットコム」。
中規模部門、小規模部門も順位が発表されています。
日本の伝統的な大企業や有名企業の数の少なさに驚かされます。

2019年2月19日の日経新聞に「働き方進化論 第1部 突き抜ける職場② 肩書は『私』フリーで複業」という記事が掲載されていました。
記事によれば、リクルートキャリアが新卒学生に働きたい会社を尋ねたところ「どこでも通用する能力が身につく」との回答が、2019年卒は72.3%になったそうです。
「どの会社ではなくどこでも働ける有能な人になりたい」と解説されています。

2019年1月21の日経新聞に「就職戦線異状あり1 『とっくに終わりました』」という記事が掲載されていました。
足元の就活を巡る混乱が映し出すのは、日本型の人材育成の限界と、そこから脱しようともがく企業の姿とのこと。
スイスのビジネススクールIMDが国別の世界競争力ランキングの発表を始めた1989年、総合で首位に立ったのは日本だったそうです。
しかし、2018年は25位。競争力の低下は、年功序列や横並びの新卒採用といった旧来型の採用の仕組みも要因の一つのようです。

2019年1月23日の日経新聞に「就職戦線異状あり3 『メガバンクも東奔西走』」という記事が掲載されていました。
記事によれば、就活のトップブランドだったはずのメガバンクが、採用活動を大きく見直しているとのこと。
金融機関にとって、これからの最大のテーマは「フィンテック」で、優秀な理系の人材を採用しなければ競争に勝ち抜けないということなのですが、理系からの認知度は高くないのだとか。
銀行と並ぶトップブランドだった国家公務員の採用試験への申し込みも2018年は前年比4.8%減とのこと。
記事では「将来性がある会社がいい」「夢中になれる仕事があるかどうかで選びたい」という学生の言葉が紹介され、就活生が選ぶのは過去ではなく未来であり、就活がブランドだけで語られる時代は終わろうとしていると締められています。

人数規模の大きな会社では、急激な変化は大きな歪を生む場合があるのだと思います。
しかし、労働マーケットが激変しているのも事実。
個人と組織がともに成長できる仕事の取り組み方を模索し続けることの重要性を感じます。


さて、既に多くの方がご存知だと思いますが、2019年2月14日に「『節税保険』の販売停止」という記事が掲載されました。
記事によれば、国税庁が2月13日、節税目的で加入が増えている経営者保険の課税方法を定めた通達を見直す考えを生命保険各社に伝えたそうです。生保各社は、見直し案が固まるまで販売を自粛する方向だそうです。

節税保険については、金融庁と国税庁が問題視しているとのことですが、問題視している観点はやや異なるそうです。

金融庁が問題視しているのは、認可対象外の付加保険料と呼ばれる運営コスト部分だそうです。
付加保険料を高く設定すると契約者が支払う保険料も高くなり、損金扱いできる金額は大きくなります。
金融庁は、節税効果を高めるための恣意的な付加保険料の設定や、商品の売り方を問題視しているのだそうです。

一方、国税庁は、生命保険契約を途中解約した場合に支払った保険料の大部分が戻ってくることがことが前提なら、支払保険料を損金でなく資産として計上すべきだという立場とのこと。
少なくとも保険料の全額を税務上の損金にできる仕組みは見直すべきだとして、今回の生保業界に厳しい措置につながったのだそうです。

国税庁からの駆け込み契約自粛要請により、大手生保は2月14日のうちに販売停止の方向を決めてスケジュールを打ち出しました。
中堅生保は、販売を継続する様子も見せていましたが、国税庁からの再度の自粛要請もあったようで、2月15日の段階で多くの商品の販売停止の方向性が決められ、スケジュールが打ち出されました。
一部、販売を継続する保険会社もあるようですが、節税に使われる商品はほぼ全商品販売停止という状況でしょうか。

どのような通達改正が出されることでしょうか。
様々な方面に大きな影響が予測されるだけに、注視したいと思います。

2019年1月29日火曜日

平成31年度税制改正② 教育資金一括贈与

おはようございます(^O^)/
大変遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします!

2019年1月23日の日経新聞に「新築マンション減速鮮明」という記事が掲載されていました。
記事によれば、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県の2018年のマンション初月契約率は62.1%で、リーマンショックがあった2008年の62.7%を下回り、バブル経済が崩壊した1991年の58.3%に次ぐ低水準だったそうです。
マンション市場は、好不調の波を繰り返してきましたが、今回は回復シナリオを描けるかは不透明と記事は指摘しています。

2018年のマンション平均価格は、5,871万円まで上昇し高止まり。
消費者の志向は変化し、交通や買い物の利便性が高い駅前立地に人気が集中し、駅徒歩5分を超えると苦戦する物件が増えるそうです。
コストは下げられず、立地は限られ、2019年のマンション販売戸数は2018年を下回ると見込まれるようです。
さらには、オリンピック後に、選手村を改修した分譲マンションの大量供給が予定されており、市場の先行きを不透明にする要因になっているようです。


都心のマンションは、中国人を中心とする外国人投資家が投資対象として保有している物件も多くあります。
2019年1月23日の日経新聞に「豪住宅価格の下落鮮明 35年ぶりマイナス幅 中国マネー細る」という記事が掲載されていました。
記事によれば、2018年12月のオーストラリアの住宅価格は、シドニーで前月比1.8%減、メルボルンなど主要8都市では前月比1.3%減と「1983年以降で最大の落ち込み」を記録したとのこと。

低金利や中国からの投資マネー流入を背景に、シドニーの住宅価格は2017年半ばまでの5年で76%上昇したそうです。豪監督当局はソフトランディングを図る狙いだったようですが、シドニーでは1年前に比べ価格が約1割下落するなど、予想以上に市場が冷え込んでいるとのこと。

一つの要因は、中国政府による資本流出規制で中国マネーが減少したことだそうです。オーストラリアにとって最大の貿易相手である中国の経済原則が鮮明になり、米中貿易戦争が激化していることも投資家心理を冷え込ませているそうです。


日本では、マンションだけでなく、不動産市場全体に減速感が出てきたようです。
2019年1月27日の日経新聞に「不動産売買に急ブレーキ 昨年下期、取引額34%減 海外勢が高値警戒」という記事が掲載されていました
記事によれば、2018年7月~12月の国内の不動産売買取引額は、1兆7,290億円で前年同期に比べ34%減ったそうです。半期の取引額としては6年ぶりの低水準とのこと。
みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所の集計では、海外勢による購入は1年前は全体の3割強を占めたそうですが、18年下期は919億円と前年同期から9割減少したそうです。

高値圏にある不動産価格の一段の上昇余地が狭まりつつあるとの見方が増えているそうです。投資利回りは低下しており、賃料収入の上昇がなければ、これ以上の価格上昇は望みにくい状況でしょうか。

記事では、「かつて中国人投資家が大量に購入した湾岸のマンションの売り物がでている」という不動産会社からの情報も紹介されています。経済原則下での資金流出を警戒する中国当局の規制を受け、海外の不動産購入に向かっていた「中国マネー」が本国に回帰しているそうです。


人口減少時代の日本での不動産投資は、いかに生き残る不動産に投資ができるか…ということでしょうか。
ますます不動産の選別が進んでいきそうです。


さて、平成31年度税制改正ですが、「教育資金一括贈与非課税措置」の見直しが行われ、2年延長されることになりました。
改正により以下の要件が加わりました。

①受贈者の合計所得金額が1,000万円以下
②23歳以上の教育資金の使途の制限(習い事は除外)
③贈与から3年以内に贈与者が志望した場合、死亡時の残高を相続財産に持ち戻し

相続発生前3年以内に教育資金一括贈与非課税措置を利用した場合には、贈与された教育資金が残っていれば、相続財産に持ち戻しをしなくてはならなくなりました。
教育資金一括贈与非課税措置にこの改正はインパクトがあります。

納税通信2019年1月14日号の記事によれば、この教育資金一括贈与非課税措置の利用は累計20万件にのぼり、約1.4兆円がこの特例によって贈与されているのだとか。
驚きの数字です。

同じような制度で「結婚・子育て資金一括贈与非課税措置」があります。
納税通信同号によれば、こちらの特例は、開始から約3年経過で利用実績159億円と、教育資金特例の1%程度。

二つの制度の人気を分けた最大の要因は、贈与者死亡時の取り扱いにありました。
教育資金特例は、贈与者死亡時に贈与された教育資金が残っていても相続財産に持ち戻しされませんでした。完全に相続財産から切り離してしまうことができたのです。
これに対し、結婚子育て資金特例は、租税回避防止のために贈与者死亡時に資金の残高を相続財産に持ち戻す規定になっていました。贈与しても受贈者が使い切るまで相続財産から切り離すことができなかったのです。

教育資金特例は、受贈者の条件が合えばという要件はあるものの、相続発生直前の相続税対策として活用検討ができる優遇税制でした。
改正後は、相続発生時の残高持ち戻しを意識する必要があります。なんでもかんでも持ち戻しされるかというとそうではなく、子や孫が23歳未満か、23歳以上であっても学校等に在学するか教育訓練給付金の対象となる訓練を受講していれば、持ち戻しはされません。
しかし、今後は暦年贈与と同様に、計画的な生前贈与の検討が必要になると思われます。

2018年12月19日水曜日

平成31年度税制改正

こんにちは(^O^)/

本日2018年12月19日の日経新聞に「訪日客3000万人突破」という記事が掲載されています。
日本を訪れた2018年の外国人の数が、12月18日の時点で、初めて3,000万人を突破したそうです。
アジアを中心とした旺盛な訪日需要に支えられ、訪日外国人は5年で3倍に増加したそうです。

政府の目標は、2020年に4,000万人の訪日外国人受け入れです。
宿泊施設の不足は容易に想像できます。
CBREの推計では、2020年に東京23区で3,500室が不足し、札幌、名古屋、福岡で合計7,000室ほどが足りなくなるのだそうです。
他の問題もあります。

記事によれば、パイロットが不足しているのだとか。
国土交通省は、2020年に年380人、2030年には年430人の新規パイロットが必要と推計するそうですが、足元では年に300人強しか確保できていないそうです。
人口減少のなか、難しい課題です。

政府は、2030年に訪日客6,000万人を目標にしていますが、観光客が増えすぎたためのオーバーツーリズム問題も注目されるようになってきました。
政府は観光立国を目指していますが、受け入れのためのインフラが整うかが今後の問題になりそうです。


さて、平成31年税制改正大綱が発表になりました。
平成31年税制改正大綱

大きな改正はなかった印象ですが、中身を見ていると、民法改正に伴う改正が行われることになっています。

成人年齢が20歳から18歳に引き下がることに伴う改正が行われます。
(1)相続税の未成年者控除の対象となる相続人の年齢が現行の20歳未満から18歳未満に引き下げられます。

(2)以下の制度の受贈者の年齢要件が現行の20歳以上から18歳以上に引き下げられます。
  ①相続時精算課税制度
  ②直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例
  ③相続時精算課税適用者の特例
  ④非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度(特例制度についても同様)

上記(1)(2)の改正は、平成34年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用されます。


(3)相続税における配偶者居住権等の評価額を以下のように計算することになりました。
  イ 配偶者居住権
    建物の時価ー建物の時価×(残存耐用年数ー存続年数)/残存耐用年数×存続年数に応じた民法の法定利率による複利原価率
  ロ 配偶者居住権が設定された建物(以下「居住建物」という。)の所有権
    建物の時価ー配偶者居住権の価額
  ハ 配偶者居住権に基づく居住用建物の敷地の利用に関する権利
    土地等の時価ー土地等の時価×存続年数に応じた民法の法定利率による複利原価率
  ニ 居住建物の敷地の所有権等
    土地の時価ー敷地の利用に関する権利の価額

(4)配偶者居住権の設定の登記について、居住建物の価額(固定資産税評価額)に対し1,000分の2の税率により登録免許税が課税されることになりました。

配偶者居住権は、登記が必要なのですね。税制改正を見て知りました。

(5)特別寄与料に係る課税について以下のように規定されることになりました。
  イ 特別寄与者が支払を受けるべき特別寄与料の額が確定した場合には、当該特別寄与者が当該特別寄与料の額に相当する金額を被相続人から遺贈により取得したものとみなして相続税が課税されます。

  ロ 上記イの事由が生じたため新たに相続税の申告義務が生じた者は、当該事由が生じたことを知った日から10月以内に相続税の申告書を提出しなければなりません。

  ハ 相続人が支払うべき特別寄与料の額は、当該相続人に係る相続税の課税価格から控除されます。

  ニ 相続税における構成の更正の特則等の対象に上記イの事由を加えることになりました。

相続発生後の遺産分割や相続税申告実務に様々な影響が出ることが懸念されますね。

2018年11月29日木曜日

金利上昇を念頭に

こんにちは(^O^)/
本日2018年11月28日の日経新聞に「仮想通貨『採掘』に誤算」という記事が掲載されています。
仮想通貨の「採掘(マイニング)」の専門業者(マイナー)たちが苦境に立たされているそうです。
仮想通貨ビットコインの価格が急落するなか、電気料金などコストが高止まりする中で採算が悪化し、マイナーの撤退が相次いでいるそうです。

昨年12月に頂点を迎えた「ビットコインバブル」が崩壊し、今年はほぼ一貫して下落。11月には1ビットコインの価格は一時4,000ドルを割って1年2カ月ぶりの安値を付けました。
昨年12月に記録した最高値のおよそ5分の1の水準。価格がこの水準では増大するコストを賄えず、マイナーは、マイニングを続けるほど赤字が膨らむ構図に陥っているそうです。

記事によれば、ビットコイン価格急落に加え「ハッシュレート(採掘速度)」と呼ばれるマイニングに必要な計算量の増大がマイナー業者の業績に悪影響を与えているのだとか。
ビットコインのハッシュレートは、ビットコイン価格が昨年末を頂点に下落に転じた後も上昇を続け、8月には16年末の20倍を超えたそうです。
新規マイナーが今年に入ってからも次々に参入し、マイナー間の競争が激化。報酬の仮想通貨を獲得するのに必要な計算量も増えたそうです。

マイニングの損益分岐点は、電力料金が高い日本で1ビットコインあたり12,000ドル程度で、北欧など電力が安価な海外では3,500ドル程度と試算されているそうです。
GMOインターネットは2018年7月~9月期のマイニング事業の営業赤字が6億円となり、前四半期から赤字幅が約3億円拡大したそうです。高値づかみをした装置の償却費が重荷になったうえ、ハッシュレートのここまでの上昇は想定外だったとのこと。

SBIホールディングスは先行投資負担もありマイニング事業は赤字に陥っているもようとのこと。
DMM.comは、事業内容の再構築などを含め社内で議論を重ねているとのこと。

インフラを支えるマイナーの苦境はバブル崩壊の後遺症を一段と長引かせそうだと記事は締めくくっています。

今年に入り、マイニングマシン投資やマイニングファーム投資、さらにはそのマシンを即時償却するなどの税優遇活用の話題がにわかに広がりました。
このような投資を日本国内で実行した投資家は、今は我慢時…ということでしょうか。

ビットコイン価格次第という状況ですが、記事によれば、11月中旬、ビットコインは一段安になり、これを機にそれまで上昇していたビットコインのハッシュレートも急落したとのこと。
マイナーが利益の出ない水準までビットコイン価格が下落し、一部の業者がマイニング装置のスイッチを切ったことを示唆するのだそうです。

もともと日本国内で個人でマイニングをしても利益が確保しづらい運用環境でした。
場合によっては損切ということもあるのかも知れません…。


さて、同じく本日2018年11月29日の日経新聞に「米長期金利『21年に6%』」という記事が掲載されていました。
米国市場で「新債券王」と呼ばれる著名投資家のジェフリー・ガンドラック氏が、現在3%台で推移する米長期金利は「2021年までに6%に達する」と予測しているそうです。

「16年に『21年に長期金利は6%に到達する』と予想した。今もその方向に向かっている」
ガンドラック氏は2016年夏、市場関係者の中でいち早く長期金利の底入れを主張し、予想通りの展開となったそうです。
2018年10月に10年債利回りは約7年ぶりに3.2%台に上昇。足元は3.0%台まで低下したが、同氏はまだピークは打っていないとみているそうです。

米10年債利回りは、50~60年周期で循環しているという説もあります。
この説に当てはめると、前回米国10年債が1981年に金利16%でピークを付けた後、2016年まで約35年にわたり金利低下が続いたと見ることができます。そして、2016年から始まった金利上昇は、今後30年にわたり続くとも考えられています。

金利は様々な影響がありますが、我々にとって身近なところでは、外貨建て生命保険です。
外貨建て生命保険の中には、市場金利が解約返戻金に影響を与えるものがあります。
今は良い利回りに思えても、市場金利が上昇すると競争力が失われます。長期にわたり、負けた運用を続けなけなければならない場合が想定できます。

生命保険は、契約の目的を明確にする必要があります。
その外貨建て生命保険が目的に合っていれば良いのですが、もしも「運用商品」として外貨建て生命保険を選択した場合には、金利上昇のマーケットの中では期待外れの運用対象となってしまう可能性があることに注意が必要です。

2018年11月13日火曜日

太陽光発電所売却という選択肢

こんにちは(^O^)/
2018年11月10日の日経新聞に「マネー研究所セレクション『米国子育て1人2,600万円 引っ越しや3世代で費用計画」という記事が掲載されていました。
米農務省が2017年に発表した報告によると、2人の子供を持つ収入が中程度(約663万~1,200万円)の世帯が、0歳から17歳まで子供を1人育てるための費用は約23万ドル(約2,600万円)だったとのこと。
シンクタンクNew Americaなどの調査によると、0~4歳までの子供を保育施設にフルタイムで預けると年平均9,589ドル(約107万円)かかり、これは州立大学の年間の学費9,410ドルを上回るそうです。

記事によれば、あまりに高い未就学児の学費は、住む場所や働き方にも影響するということでワシントンに住む30代女性の事例が紹介されています。
数年前に他州から引っ越してきたそうですが、引っ越しの決め手の一つは公立のプリスクールがあったからだそうです。「住居費や生活費は高いけれど、住民が活用できる無料のプリスクールを計算に入れた」とのこと。

より質の高い公立学校に通わせるために高い住居費を払って、教育水準の高い地域に引っ越す家庭もあるそうです。
このようにしてアメリカの各都市の良い学校区の不動産価格が上昇していくのですね。


さて、本日2018年11月13日の日経新聞に「九電の出力制御受け経産省対策案 再生エネ無駄なく活用」という記事が掲載されていました。
10月13日に九州電力は、離島以外で初めての太陽光発電所の出力制限を実施しました。
本日の記事によれば、11月5日までに計6回実施た出力制限について、九電は「公平性を確保できた」と説明したようですが、実際には制御の要請に応じなかった発電所もあったようです。

出力制御は九電がオンラインで自動制御するものと、事業者が手動で制御するものがあり、手動制御で500kW以上の高圧発電所では制御の実行率が毎回約90%で残り10%は要請に協力せず発電を続けたそうです。

出力制御の量は、手動制御では前日の午後4時に制御する量を決める一方、自動制御なら2時間前で済むそうです。自動制御のほうが日照量や電力需要などの予測に応じて柔軟に調整ができます。
実際に、九電が今回実施したケースでは、手動では26万kWの発電を止めたのに対し、自動だと止めずに済んだ時間帯があったとのこと。経産省は自動制御の方が「発電事業者にとって機会損失の低減につながる」と考えているようです。

自動制御を可能にするために、FIT開始初期の発電所は対応機器を追加導入する必要があり、そのコストが負担になります。
また、先日の出力制御の実態をみると、どのような基準で出力制御する発電所を決定しているのか分かりません。今後の出力制御の際には、別の発電所に対して出力制御が行われ、公平性が確保されるのかさえ分かりません。
前日の16時に出力制御の通知が来るので、管理業者は対応に追われています。

記事で紹介されている本州への送電量を増やすことや、バイオマスや火力発電所の発電量をさらに落とすことなど全体最適を目指す解決策を期待したいものですが、今後は出力制御を実施するエリアが拡大する見込み。
また、北海道胆振東部地震の発生により、大雨と地震が組み合わさった時の新たな大きなリスクも認識されました。
20年という長期の運用期間のリスクを実感し始めている太陽光投資家も少なくないのではないでしょうか。

売電単価40円、36円、32円の発電所にはプレミアム価格で取引されています。
もっとも、出力制御の影響は、年間売電収入の1%程度にとどまるという試算もありますので、うろたえる必要はないと思いますが、20年を待たずに途中で発電所を売却し、運用益を確定させるということも投資の選択肢の一つです。

経営者を続けることが生きがい

こんにちは(^O^)/ 2019年3月13日の日経新聞に「不要な土地・建物 国に寄付」という記事が掲載されていました。 記事によれば、財務省は個人が不要になった土地・建物を国に寄付できる新制度をつくる検討に入ったそうです。 全国各地で相続放棄される土地が増えいることを踏まえ...