2010年11月25日木曜日

武富士倒産に学ぶ相続対策の本質

こんにちは(^O^)/
北朝鮮による韓国砲撃のニュースはビックリしましたねあせる
本当に世の中、次の瞬間には何が起こるか分かりません。

僕は、高校の修学旅行の行先が韓国でした。
いまから18年も前のことです。
当時の韓国は、まだまだ発展途上の国でした。日本は、高校生が韓国などの海外へ修学旅行に行くというケースも増えてきた頃でしたが、韓国では高校生が日本へ修学旅行に行くなどということはまだまだ無理という時代でした。
この話は、韓国のバスガイドから聞いた話しですが、高校生ながら国の経済力の差を実感したことを覚えています。また、当時の韓国では、バスガイドは高学歴の女性が付く仕事で、彼女は日本語が極めて堪能だったことも記憶しています。

そんな彼女の話しの中で、北朝鮮との関係について説明がありました。
停戦状態であること。しかしながら戦争状態であること。
道路から見える基地には、武装して銃を持った軍人が入口の警備に当たっていました。
そしてバスが通る幹線道路と思われる広い道路には、日本でよく見る中央分離帯はありませんでした。戦争になった場合に、航空機や戦闘機の滑走路として使えるように配慮された道路とのことでした。
今回の北朝鮮の韓国砲撃のニュースを見て、いろいろなことを思い出してしまいました。
18年前も今も変わらず、韓国は常に今回のようなリスクを抱えているということなのでしょう。
このようなことがあると、平和であることの尊さを実感してしまいます。

さて、前置きが長くなりましたが、消費者金融大手の武富士が東京地裁に会社更生法を申請しました。
事実上の経営破たんです。
利用者の過払い金の取り扱いが問題となっていますが、ここではオーナー一族の相続税対策を考えてみたいと思います。

武富士の相続対策は、海外を絡めた租税回避スキームとして有名です。
1,600億円という途方もない金額の申告漏れが指摘され係争中です。現状は、最高裁の判断待ちです。
スキームについては、インターネットで検索するとすぐにヒットしますので、ここでは省きます。

この裁判はかなりの長期戦になってきており、この間に国の法整備は進み、武富士オーナー一族が実施した生前贈与スキームは現在では実行不可能となりました。
このような流れから、国側有利という見方も出てきました。

仮に武富士オーナー一族が敗訴した場合、莫大な追徴課税を受けなければなりません。
そのときに重大な事実としてオーナー一族を襲うのが「武富士破たん」です。
武富士の株価は1円まで暴落。上場廃止となりました。
今は無価値となってしまた財産に対して、多額の納税を強いられることになります。恐ろしい事実です。

こうなってくると、武富士が隆々たる時代に普通に相続財産として相続し、株式を市場売却して納税資金を確保して納税したほうが良かったということになってきます。

もっとも、直近では、状況が変わってきています。
11月13日の報道によると、最高裁は11月12日に来年1月12日に双方の主張を聞く弁論を開くと決めたそうです。
約1,330億円の追徴課税を認めた二審判決が見直される公算が大きくなったそうです。
武富士オーナー一族は少しホッとしたでしょうか。
インターネットを見ると、オーナー一族は、武富士が破たんで最高裁の同情を買おうとしているといった意見も多く出ているようですが…。

僕たちは多くのお客様の相続対策をお手伝いしています。
ポイントは、「どの目的を優先するか」です。

相続対策というと、「相続税対策」ばかりに注意が向きます。
しかしながら、よく話しを聞いてみると、お客様のニーズは様々です。

とにかく相続税を減らしたい人。
税負担のことよりも、財産の行先を明確にしたい人。
税負担することを前提に、担税力を高めたい人。

お客様の節税のニーズは強いものを感じますが、毎年の税制改正により、できることは少なくなってきています。
武富士の節税スキームは成功しそうな雰囲気になってきていますが、このような大きなリスクを抱えたスキームを実行に移す判断ができる人は少ないでしょう。
お客様の本質的なニーズを間違いなく把握するということこそが、僕たちの仕事の第一歩と思う今日この頃です。

2010年11月11日木曜日

国税庁の動きに要注意…

こんにちは(^O^)/
僕は、出張が多く、特に車移動が多いのですが、四国の高速道路は山間部を通っているため、今の季節は進みゆく紅葉で1週間ごとくらいで景色が変わっていきます。
毎年、この時期は、今の仕事も忙しいのですが、来年のゴールを目指す仕事もかなり入ってくるため、流れる紅葉の景色を車から眺めつつ、来期のことを考えることも多くなります。
1年ってホント速いですよね~。

さて、現在、生命保険がらみで注目すべき裁判(以下、養老保険裁判)が行われています。
養老保険の全額損金プランの税務の取り扱いを争う裁判です。
一審、二審は納税者勝訴となり、現在は最高裁の判断待ちです。この養老保険裁判の内容や養老保険の全額損金プランの説明をしだすと長くなりすぎるので、今回は省略します。

この事案で最も注目すべきは、裁判の結果、「一時所得の経費になる保険料」の取り扱いがどのようになるかです。
このことについて、見逃せない記事が平成22年11月15日号の納税通信に掲載されています。

記事によると、国税庁は平成23年度税制改正に向けた「意見」の中に、「一時所得の計算上控除する保険料等について」とする項目を新規で盛り込んだとのことです。
内容は、「事業主が従業員のために生命保険契約で、その保険料を事業主が負担しているもので、その契約に基づき支払われる一時金が一時所得となる場合、その所得金額の計算上控除する保険料については、給与所得として課税が行われているものに限る旨を法令上明記する」というものだそうです。

また、国税庁は二審判決の翌日に所得税基本通達逐条解説を書き換えるという細かい動きも見せているとのこと。
一時所得の計算上控除できる必要経費の範囲について「(満期保険金の)支払いを受ける者以外の者が負担した保険料も含まれる」とされている同通達の解説文の中に、「一時金の支払いを受けた者以外の者が負担した保険料がある場合でも、原則として、その契約に係る保険料の総額を控除する。これは契約者や受取人以外の者が保険料を負担した場合には、その段階での給与課税や相続税の課税などがなされていると考えるから」という説明文を付け加えているとのこと。

養老保険の全額損金プランは、裁判で争われている今も、日本のどこかで提案が行われているでしょう。
あるいは、一時期流行った法人から個人への保険契約移転プランも、今も日本のどこかで提案が行われているでしょう。
法人から個人への保険契約移転プランなどは、ある保険会社のある支店長は、今でもこのプランを「無リスク」とお客様へ説明して提案を行っています。恐ろしい話しです。

保険商品は正しく活用すると大きなメリットを得ることができます。
一方で、どのような提案にしても、リスクが無いなどということはありあせん。提案に内在するリスクは、税制も含めたその時々の環境の変化により、変化していきます。
信頼できるパートナーからアドバイスを受け、どのようなリスクがあるか正確につかみ、対策の実効の可否を判断することをお勧めいたします。

経営者を続けることが生きがい

こんにちは(^O^)/ 2019年3月13日の日経新聞に「不要な土地・建物 国に寄付」という記事が掲載されていました。 記事によれば、財務省は個人が不要になった土地・建物を国に寄付できる新制度をつくる検討に入ったそうです。 全国各地で相続放棄される土地が増えいることを踏まえ...