2011年2月24日木曜日

武富士贈与事件に学ぶ事前準備の大切さ

こんにちは(^O^)/
今の仕事はいろいろなところに行く機会があります。
今週は、九州に行ってきました。
火山が噴火している都城へも行ってきました。火山灰が道路に残っていました。



話しを聞くと、5㎝くらい積もっていたらしいのですが、掃除をしてかなりきれいになったそうです。
それでも道路や屋根の上には多くの火山灰が残っていました。
住んでいる方は大変な思いをされているのだと思います。

さて、2月19日の朝刊で知りましたが、武富士株式の贈与事件、最高裁で納税者が勝ちましたね目
納税者が勝つかもしれないと言われていましたが、本当に勝ってしまいました。
大きく報道されていますので、事の成り行きは省きます。

日経新聞の記事を見ると、「俊樹氏側の行為が租税回避目的だったと判断しながらも『厳格な法解釈が求められる以上、課税の取り消しはやむを得ない』とされた」と記載されています。
この判決が意味するのは、例えその行為が租税回避行為であったとしてもその行為を禁止する法的根拠がなければ課税できないということです。

判決文を読むと、内容は画期的です。
判決全文

判決文の中で注目すべき文章があります。
「一般的な法感情の観点から結論だけをみる限りでは,違和感も生じないではない。しかし,そうであるからといって,個別否認規定がないにもかかわらず,この租税回避スキームを否認することには,やはり大きな困難を覚えざるを得ない。けだし,憲法30条は,国民は法律の定めるところによってのみ納税の義務を負うと規定し,同法84条は,課税の要件は法律に定められなければならないことを規定する。納税は国民に義務を課するものであるところからして,この租税法律主義の下で課税要件は明確なものでなければならず,これを規定する条文は厳格な解釈が要求されるのである。明確な根拠が認められないのに,安易に拡張解釈,類推解釈,権利濫用法理の適用などの特別の法解釈や特別の事実認定を行って,租税回避の否認をして課税することは許されないというべきである。そして,厳格な法条の解釈が求められる以上,解釈論にはおのずから限界があり,法解釈によっては不当な結論が不可避であるならば,立法によって解決を図るのが筋であって(現に,その後,平成12年の租税特別措置法の改正によって立法で決着が付けられた。),裁判所としては,立法の領域にまで踏み込むことはできない。後年の新たな立法を遡及して適用して不利な義務を課すことも許されない。結局,租税法律主
義という憲法上の要請の下,法廷意見の結論は,一般的な法感情の観点からは少なからざる違和感も生じないではないけれども,やむを得ないところである。」

最近、「租税法律主義」という言葉をよく耳にしますが、この判決文を読むと、「租税法律主義」は憲法により定められているということが分かります。
裁量行政が王道の税務署には耳が痛いでしょう。

判決文を読むと、「グレーゾーンは何でもいけるんじゃないか?」という錯覚に陥る人もいるようです。
しかしながら、それは行き過ぎです。
節税対策を考えて実行するときには、周到な用意が必要になります。
法令上の根拠を確認したり、備置が必要な書類をきちんと揃えたりすることが重要です。
このような事前準備をしっかりしておくと、争いになった場合にも余裕を持った対応ができます。
武富士事件の場合も、スキームの立案から実行までをサポートしたアドバイザーがきちんと準備をしていたから戦えたのでしょう。

武富士事件に便乗する格好で、鳩山元首相の贈与事件が再び取り上げられています。
母親から毎月1,500万円ものの贈与を受けていたのです。
誰がどう見てもおかしいのはこちらのほうです。
事前準備が何もできていなかったので、本人も国税庁も黙るしか対応方法はない・・・といったところでしょうか。

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