2013年10月24日木曜日

非経常的な利益

こんにちは(^O^)/
嵐が、台風が近づいてきています。
大雨の予報です。

さて、事業承継で自社株式の親子間承継を検討する会社のお話し。(税法等の細かい規定の説明は省きます。ご了承ください。)
その会社の直近三期の決算資料をみると、黒字続き。
会社規模は大会社です。
純資産評価額と類似業種比準価額を比べると、圧倒的に類似業種比準価額が低いのです。

決算を間近に控えたその会社、当期は大きな利益が予測されるとのこと。
決算期が変われば、今は低い類似業種比準価額が大きく上昇してしまうことが予測されます。
ということで、今期中に親から子へ自社株式を大きく移動しようか…という話し。
ここまではよくある話です。

ところが、よくよく見てみると、前期、前々期に雑収入が大きく計上されています。
雑収入の内容は、いわゆる「非経常的な利益」です。
これが問題になってしまいました。
申し訳ないのですが、「非経常的な利益」の内容は非公開とします。

会社の顧問税理士からアドバイスがありました。
類似業種比準株価の計算を行う際に「非経常的な利益」を控除して利益を考える必要があり、この会社は、利益から「非経常的な利益」を除くと、前期、前々期とも赤字になるとのこと。
二期連続赤字ということになると、比準要素1の会社になります。
比準要素1の会社になると、株価評価上、純資産価額を75%加味せざるを得なくなり、株価が跳ね上がります。
株価が跳ね上がるのであれば、なにも当期中に慌てて株式を移動する必要はありません。

「非経常的な利益」の内容を公開できなくて申し訳ないのですが、この「非経常的な利益」は本当に「非経常的な利益」なのでしょうか?
国税不服審判所の採決事例などを見てみると、納税者側が「非経常的な利益」を認識して、結果的に利益を少なく見積もって株価評価を行った結果、低い株価が算定され、その株価で株式移動をして否認されたという事例が確認できます。

これは、非経常的な利益を認識したために利益が過少に見積もられたという事例です。
一般的には、非経常的な利益を認識することにより利益が小さくなり、株価が低く評価でき、これがメリットとして考えられて、そしてリスクにもなります。

今回の事例は、保守的に考えて、「非経常的な利益」を非経常的な利益として認識しなければ、利益は大きくなるのですが、比準要素が2になり、類似業種比準価額がそのまま選択できて、より低い株価が算定できるという珍しい案件です。
「非経常的な利益」を認識ないということが、通常は、保守的で税務否認リスクを軽減する選択肢になり得ますが、今回は逆に税務否認リスクが出てくるということです。

税理士複数人を交えて検討しましたが、答えは出ず…。
悩ましい案件です。

結局、このまま何もせず決算を迎えるという結論になりました。
当期は、本業で大きな利益計上が予測されています。非経常的な利益は発生しません。
来期に入り、当期の申告書を基に株価評価を行えば、リスクなく類似業種比価額が採用できます。
株価が少々上がろうが、来期に入ってからの取引のほうがリスク幅が測れるという判断です。


昨日、M&A絡みで企業評価の検討を行いました。
様々な角度から企業の評価を試みますが、過去の業績を基にした評価方法での検討の際に、やはり「非経常的な利益」と「非経常的な損失」の取扱いをどのようにするかが議論となりました。
本件でも、影響が大きいのです。

決算書を並べて見てみるとイレギュラーな数字であったとしても、その数字は、企業の継続的な活動から理由があって生まれてきているもので、単年度だけの現象として単純な取扱いができないものがあります。

コンサルテーションの現場では色々と頭を悩ませる問題があるものです(^^;)

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