2018年2月26日月曜日

全額損金保険、本当に有利?


おはようございます(^o^)/
2018年2月22日の日経新聞に「ビル賃料、大型と格差拡大」という記事が掲載されていました。
東京では大規模な開発が相次ぎ、大型オフィスビルの供給が進んでいます。
そんななか、大型ビルと中小型ビル賃料の格差が広がっているのだとか。
フロアが小さかったり、耐震基準を満たさなかったりという理由で、テナントが集まりにくくなっているようです。2018年は大型ビルの供給が増え、中小ビルとも競合し賃料が伸び悩む可能性があるそうです。

旧耐震基準で建てられたビルは耐震補強工事や建て替えの必要がありますが、建築費を上回るほどの立ち退き費用がかかることもあり、建て替えのメドが立たない例が紹介されています。
あるいは、建て替えても想定したほど賃料が上がらず、回収に30年以上かかることが予測され、必ずしも建て替えが収益環境の急改善につながらない例が紹介されています。

記事によれば、東京23区のオフィスビルの貸し床面積のうち中小ビルは約1,960万㎡と全体の5割弱を占め、大型ビルと拮抗するそうです。
賃料が安い既存の中小ビルはテナント確保で大型ビルと競合し、賃料上昇ペースを鈍らせる可能性があると解説されています。

本当になるかどうかは別にして、大廃業時代が予測されています。
中小ビルに入居する中小企業が減少します。

中小オフィスビルも立地が重要ということでしょうか。
ブランド化されたエリアで駅近、複数路線利用可能、幹線道路沿いなどの要件を満たす中小オフィスビルは相対的に競争力を維持することができるでしょうが、立地に難のある物件は賃料が低下してそれが物件価値の下落につながる可能性があります。
中小オフィスビルも2極化の時代でしょうか。


さて、最近、法人の決算対策として支払い保険料が全額損金処理できる生命保険で利益繰延が提案される例が増えているようです。
支払い保険料が全額損金処理できる生命保険契約は、法人がキャッシュアウトする金額全額を損金処理できることが魅力です。損金を作るための資金効率が良いのです。

しかしこの支払い保険料が全額損金処理できる生命保険商品ですが、解約返戻率は高くても90%程度。多くは80%台。
仮に、解約時の解約返戻率が90%だった場合を考えます。
もともと利益が100あったとします。
法人税率を35%と仮定すると、利益100に対する法人税は35。税引後内部留保額は65です。
この利益100を保険料100の支払いに充てて損金にします。法人税の負担はゼロです。
解約時に解約返戻金が90戻ってきて全額益金になります。法人税率35%であれば、法人税は31.5。法人税引後の内部留保額は、58.5になります。

生命保険で利益繰延せずに法人税課税を受けておいたほうが、税引後内部留保額が大きくなります。
これは、解約時に払った保険料が100%戻ってこずに、キャッシュロスすることが原因です。
解約時にキャッシュロスしても利益繰延をしたほうが良い場合は、解約時に計上する利益を経費で使ってしまえる場合です。

解約時に解約返戻金が90戻ってきて全額益金になりますが、この90を設備投資等で費用化できると、利益はゼロ。法人税負担はゼロです。
なにもせずに利益100に対して課税を受けた場合は、法人税負担は35で、残るのは65。65の経費(設備投資)しか使えません。
解約時に課税を受けないよう調整できれば、法人税負担が少ない分、キャッシュロスを補って余りある効果が期待できます。

不足の事態に備える、法人税率が将来的に下がるなどキャッシュロスがあったとしても将来に利益を繰延べておいたほうが良いという理由はあります。
しかし、返戻率がピークを迎えた時に、特に使い道がないということもあり得ます。
そうすると、保険料払込時の全額損金処理にこだわるよりも解約時のキャッシュロスができるだけ少ない契約を選択したほうが良かったということになります。
実際に、優良企業の場合にはこのようなことがよくあります。

「節税」手法として提案されることの多い法人向け生命保険商品ですが、その実態は利益の繰り延べ(先送り)であって、出口では課税が待っていることを理解して、自社に合う商品を選択することが重要ですね。




2018年2月8日木曜日

太陽光は18円時代へ

こんにちは(^o^)/
福井の雪はすごいですね。
パリも大雪で、ネットニュースによれば、740キロに達する記録的渋滞になったのだとか…。
http://www.afpbb.com/articles/-/3161555
今年は本当に厳しい冬ですね。

さて、2018年2月6日の日経新聞に「仮想通貨『取引所』実は投資家」という興味深い記事が掲載されていました。
仮想通貨を扱う会社は「取引所」と呼ばれますが、顧客の注文から利ザヤを稼ぎ、「投資家」としての側面があるのだとか。

記事によれば、仮想通貨交換会社は顧客の注文を自己勘定で引き受けているそうです。買い注文に対しては自社で保有する通貨を売り、売り注文には自己資金で買い向かう「マーケットメイク」という手法だそうです。
後発の「オルトコイン」と呼ぶ仮想通貨には、利ザヤが5~10%に上るものもあるそうです。

マーケットメイク方式では、業者自身も「投資家」の性格を帯びるそうです。
取扱う仮想通貨が値上がりするという「相場観」を持つなら、安い価格で仕入れて「在庫」を積み上げ、狙い通りに価格が上昇すれば売却する過程で大きな利益が生まれます。
上がるまで保有し続けて値上がり益を狙うこともできるそうです。

想定と反対の値動きになれば損失を被るビジネスモデルです。
業者が自らリスクを負っていますし、売買を成立しやすくする長所もありますが、問題は、銀行などと違い、自己勘定でとれるリスク量の規制がなく、開示もされていない点だそうです。

記事では、「仮想通貨を扱う事業者はこれまで『取引所』と呼んできましたが、事業の実態や法律上の位置付けを考慮し、今後は「交換会社」などと表記します。」と締め括られています。
どの仮想通貨「交換会社」を選べばよいか、投資家にとっては難しい判断になりそうです。


さて、2018年2月8日の日経新聞に「太陽光 買取価格下げ」という記事が掲載されていました。
記事によれば、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)で、2018年度太陽光発電(産業用)の価格を現在の1kWh当たり21円から18円に引き下げることになったとのこと。

太陽光発電の普及が進むドイツやフランス、米国などは5~10円程度とされ、日本の価格はまだ高いとの指摘があるそうです。
経産省は、今後数年かけて10円前後への引き下げをめざすそうです。

太陽光の買い取り費用は、すべての個人法人が負担する電気料金に上乗せされています。
一般消費者の負担が増しているため、経産省は買取価格を抑えることで影響を軽くしたいのだとか。

原発の運用コストや万が一のリスクが実現した場合の膨大なコストを考えると、再生可能エネルギーの普及を促進したほうが良いのではないかと思いますが、太陽光には厳しい状況が続きそうです。

平成24年の固定価格買取制度がスタートしたときは、1kWh当たり40円の買取り価格でした。
買取価格が20円台に突入してからはもう無理かと思っていましたが、業者側も対応し、投資額がどんどん下がってきました。
なかなか出会えませんが、いまでもIRR6%、あるいは6%に近い予測の発電所案件も目にすることがあります。このような案件は、検討に値します。

優遇税制はなくなりましたが、太陽光発電所のように変動要因が限定的でリスクが想定しやすい投資対象はありません。
買取価格が18円になっても粘り強く良い案件を探していきたいものです。


節税、相続事業承継対策、M&A、組織再編のご相談はみどり財産コンサルタンツまで


先端設備等導入計画を検討してください!

おはようございます(^o^)/ 2018年8月26日の日経新聞に「認知症患者、資産200兆円に」という記事が掲載されていました。 記事によれば、高齢化の進展で認知症患者が保有する金融資産が増え続け、2030年度には215兆円に達し、家計金融資産全体の1割を突破しそうとのこと。...