2018年5月11日金曜日

米国不動産投資は法人で

こんにちは(^o^)/
連日のようにシェアハウス「かぼちゃの馬車」運営会社のスマートデイズ経営破綻の話題と、その「かぼちゃの馬車」の投資家向け融資を行っていたスルガ銀行の責任を問う内容の記事が日経新聞に掲載されています。

実は、過去に弊社にも「かぼちゃの馬車」を投資家に案内しないかという話しがありました。
良い案件であればお客様にご案内をしたでしょうが、「かぼちゃの馬車」は我々のお客様にご案内できるような内容ではありませんでした。

記事では、スマートデイズの投資家に提供したスキームがそもそも自転車操業であったとか、スルガ銀行の融資姿勢などが問題にされていますが、「かぼちゃの馬車」の物件はそもそも投資適格と考えることができない物件でした。
投資適格と考えることができない主な理由は以下の3つ。

①立地が悪い
②運営会社が倒産したときのシェアハウス事業継続の問題
③スマートデイズのコンセプトに合わせて建てたシェアハウス専用の建物になっている

そもそも「立地が悪い」のです。
不動産はまず立地です。相対的に価値が維持されると考えにくい立地の物件に投資してはなりません。

記事を読んでいると、サラリーマン投資家が多いようですが、多くの投資家が自分で物件管理をしません。シェアハウス運営会社が倒産するとたちまち事業継続の問題が発生します。
別のシェアハウス運営会社に不動産管理を任せるという考え方もありますが、シェアハウス専門で不動産管理をしているという業者は少ないでしょうし、普通の不動産管理会社に管理を依頼するとしてもスキーム自体が変わってしまうので、環境変化による経営リスクが読めません。
どこにも管理を依頼できない、あるいは管理を依頼できたとしても入居者を付けてもらいづらいという現象が想像されます。

シェアハウス事業を継続できないので、土地建物を売却して手仕舞いするという選択肢がありますが、スマートデイズのコンセプトに合わせたシェアハウス専用物件になっているため、なかなか売れないということが想定されます。立地が悪いので、売れても大きな損失が想定されます。最悪の場合、売れないということになりかねません。

銀行融資も含めた全体のスキームに問題があったのでしょうが、そもそも投資検討してはならない不動産だったということだと考えています。


さて、5年ほど前から米国不動産投資が盛り上がっています。
米国は、築50年前後あるいは50年超の木造住宅が普通に売買される中古住宅市場があります。
日本の投資家が米国不動産に投資すれば、日本の投資家には日本の税制が適用されます。
日本の所得税、法人税法上の木造住宅の耐用年数は22年。
日本人が築22年超の米国不動産に投資すれば、中古資産の簡便法による耐用年数計算の結果、4年間で減価償却することになります。
また、米国不動産の売買代金の中に占める土地建物の割合は、物件によりますが、建物が概ね60%~80%、土地が40%~20%程度です。

この日本人にはにわかに信じがたい市場を利用し、日本人が米国不動産投資を行うと、大きな減価償却を得ることができます。
個人の不動産所得は他の所得と損益通算することができます。
高所得者であれば、50%~55%の税率区分の所得を損益通算することになります。
4年間、課税所得を圧縮し、不動産取得から5年超経過後(その年の1月1日現在で5年超経過)に米国不動産を売却します。減価償却が終わっているので、建物の帳簿価格はゼロ。
不動産が取得額程度で売れたと仮定すると、建物の金額に相当するだけの売却益が発生します。
5年超保有の不動産売却により発生した不動産売却益は長期譲渡所得で、20.315%の税負担です。他の所得と分離して課税されます。
つまり、50%ないし55%で節税して、売却時には20.315%で課税され、税率の差約30%~約35%のメリットが生まれるという考え方です。

大きな効果を得られる対策ですが、これが会計検査院の平成27年度決算検査報告のなかで課税上の問題があると指摘されました。
会計検査院からの指摘があると、2~3年程度で何らかの税制改正が行われることが通例です。

一般的に言われている改正内容は、減価償却期間の延長。
海外不動産は国内不動産より長い期間使用される実態を考慮し、もう少し長い期間で減価償却をするよう改正を検討しているというものです。

個人的には、これに加えて売却時の課税関係が変わる可能性があると考えています。
今は売却時の課税が分離課税になっていますが、海外不動産については総合課税にするという改正が行われないとも限りません。
総合課税になってしまえば、税率の差によるメリットは生じませんので、単なる所得の繰り延べでしかありません。

一方で、法人投資であれば、将来の税制改正を心配する必要はありません。
法人はもともと全所得総合課税です。
法人で取り組んだ時の本質は、利益の繰延べです。

単なる利益繰延と違うのは、益出しのタイミングを自社で決めることができることです。
生命保険やオペレーティングリースのように、益出しのタイミングが限定されるということはありません。
物件の売却タイミングを検討することにより、益出しのタイミングを調整することができます。

いままでとは少し違う法人の繰延べ対策を求められている方は、検討されてみてはいかがでしょうか。

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